Google の Motorola買収について

弾さんが言っている事がおかしかったので、反論記事を。

http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/51717793.html

考えても見てほしい。もしMicrosoftがHPなりDellなりを買収したとしたら。Wintelというエコシステムは、瓦解する。足並みを揃えたとしたらそれは自社株主に対する裏切りだし、しかし揃えないとしたら今度は互換機メーカーに対する裏切り。そんな足下では、前に進むどころか立っていることもおぼつかなくなる。

いやいや、iPhone のように、ハードウェアまで垂直統合しないと、真にスマートフォンに適したソフトウェアは作れないと悟って、GoogleMotorolaを買収したんでしょう。
他の良いAndroid端末を作っているハードウェアベンダーは買収できるような規模じゃ無いから、消去法でMotorolaという話で。

一部の企業をひいきしているというのは前からあった話だし、有限なGoogleの開発リソースの使い方を考えたら当然の話。

Microsoft も今後のソフトウェアは、ハードウェアと密に連携の取れたもので無ければいけないと気付いて、Windows 8タブレットでは、ハードウェアメーカーにかなりの制限事項を課しているらしいし。

ついでに補足すると、Microsoftだって一部のハードウェアベンダーをひいきしてきた。(Intelという意味では無く、特定のPCメーカーを。)新しい機能やAPIを作るときに、ハードウェアの話が分からないと設計できないから、最初のバージョンは、一部のベンダー向けに特化して開発をして、出来た後にそれを標準化するというプロセスを経ていた。

ソフトウェア屋としては、ハードウェアベンダーと強い協力関係を結ぶのは有史以来、当然の話。買収というのは、ハードウェアベンダーと協力関係を築くときの一手段。


2011/09/23追記:
Motorola買収の目的は特許紛争を有利に運ぶため、というのでFAっぽい。